「発達障害」という言葉を耳にすることが増えてきました
でも実際にどんな種類があるのか、違いがよく分からない…と感じている方も多いのではないでしょうか
発達障害にはいくつかの診断名がありますが、それぞれに特徴があり、子どもたちの生活や学び方に影響します
一方で「種類」に分けることだけにこだわるよりも、その子がどんな困りごとを抱えているのかを理解することが大切です
ここでは代表的な発達障害の種類を整理しながら、支援の視点も合わせてお伝えします!
発達障害は大きく分けて3つのカテゴリー
国際的な診断基準(DSM-5やICD-11など)では、発達障害は大きく次の3つに分けられます
1. 自閉スペクトラム症(ASD)
2. 注意欠如・多動症(ADHD)
3. 学習障害(LD:Learning Disorder)
これらに加えて、知的発達症(以前の知的障害)や発達性協調運動症(DCD)なども含めて語られることがあります
自閉スペクトラム症(ASD)
特徴
- 対人関係やコミュニケーションの難しさ
- こだわりが強い、同じ手順を好む
- 感覚の過敏さ・鈍さ(音・光・触覚など)
ASDの特性は「スペクトラム(連続体)」として考えられており、軽いものから強いものまで幅があります
関わりの工夫
- 見通しを持てるように:予定表や絵カードで活動を予告する
- 安心できる環境を整える:音や光の刺激を調整する
- 得意な視覚情報を活かす:言葉だけでなく図や写真で伝える
注意欠如・多動症(ADHD)
特徴
- 集中が続きにくい(不注意)
- じっとしていられない、衝動的に動く(多動・衝動性)
- 忘れ物やケアレスミスが多い
学校や家庭で「落ち着きがない」「話を最後まで聞けない」と見られやすいですが、本人も困っていることが少なくありません
関わりの工夫
- 環境を整理する:机の上の物を減らす、時間を区切る
- 肯定的な声かけを増やす:できたことを具体的に伝える
- 行動を小さなステップに分ける:大きな課題を細かく提示する
学習障害(LD)
特徴
- 読む(読字障害/ディスレクシア)
- 書く(書字表出障害)
- 計算する(算数障害/ディスカリキュリア)
知的発達には遅れがなくても、特定の学習分野に強い困難を示します
関わりの工夫
- 読み書き支援ツールを使う:リーディングペン、タブレット、音声読み上げ
- 学習方法を工夫する:視覚的に提示、具体物を使う
- 本人の得意を活かす:絵や口頭での表現を認める
そのほかの発達障害
• 知的発達症
知的機能や適応行動に遅れがあり、日常生活の幅広いサポートが必要となる
• 発達性協調運動症(DCD)
運動のぎこちなさ、不器用さが目立ち、書く・跳ぶ・道具を使うなどの動作に影響する
• 言語発達症(SLD)
言葉の理解や表出に遅れがある
これらも子どもの生活に大きく影響するため、周囲の理解が欠かせません
「種類」より大切なのは子ども自身を見ること
発達障害の種類を知ることは理解の第一歩ですが、診断名だけでは子どもの姿を十分に説明できません
例えば
- 同じASDでも、話せる子と話すのが難しい子がいる
- ADHDでも、動き回るタイプとぼんやりしているタイプがいる
つまり「発達障害の種類を知る」ことは地図を手に入れるようなものですが、実際にサポートするときは その子自身の得意・不得意や困りごとに合わせる ことが何より大切です
まとめ
発達障害には主に
- 自閉スペクトラム症(ASD)
- 注意欠如・多動症(ADHD)
- 学習障害(LD)
といった種類があり、それぞれに特徴と支援の工夫があります
さらに知的発達症や発達性協調運動症なども含まれる場合があります
ただし大切なのは「診断名で区切ること」よりも、「子ども一人ひとりの特性や困りごとに寄り添うこと」です
発達障害の種類を知り、理解を深めることで、子どもたちの安心や自己肯定感を育むサポートにつながります!

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