「おもちゃをすぐに投げる子」の背景と関わり方~感覚・発達・関係性の視点からできること~

行動

お子さんが遊んでいるときにおもちゃをポイッとすぐに投げてしまう姿に戸惑ったことはありませんか?
「なんでわざわざ投げるのかな…」と感じてしまう場面もあるかもしれません

実はその行動の背景には感覚の特性や発達の段階
または関わる人とのやりとりの中でのサインが隠れていることもあります!

今回は
そんな「おもちゃを投げる」行動の背景と
その子に合った関わり方について
いくつかの視点からお伝えしていきます!

感覚の視点:投げることで刺激を求めていることも!

お子さんの中には
強い感覚刺激を求めるタイプの子がいます!

おもちゃを投げたときの
手の動き・音・跳ね返り・見た目の変化などは
視覚・聴覚・固有受容感覚にたくさんの刺激を与えます!

こうした感覚の変化が楽しくて
ついつい何度も投げてしまう…
そんな子も少なくありません!

もし「いつも同じような物を投げる」「わざわざ音が出る物を選んでいる」などの傾向があるとしたら
それは感覚を通して遊んでいるサインかもしれません!

発達の視点:物の使い方がまだ育っていない場合も

発達の途中では
物の機能的な使い方(ごっこ遊び・操作など)がまだ難しい段階のお子さんもいます!

そのような場合
おもちゃを「遊ぶための道具」ではなく
「触って確かめるための物」「投げる・叩くことで変化を見る物」として扱うことがあります

これは発達における探索行動の一つとして自然なことでもあります!

ただ
年齢や育ちに応じて「道具の使い方」が少しずつ分かってくると
投げる回数が減ってくることも多いですよ!

関係性の視点:反応を楽しんでいる可能性も

また
おもちゃを投げたときに大人が「ダメ!」と反応したり
思わず拾ってくれたりすると
それがコミュニケーションとして楽しくなっている場合もあります!

「投げたら大人がこっちを見てくれる」「反応が返ってくる」というやりとりの経験が
本人なりのコミュニケーション手段になっていることもあるのです!

このような場合は
怒っても止まらなかったり
むしろエスカレートしてしまうこともあるので
やりとりの「質」を見直すことが大切です!

関わりのヒント!

では
どう関わっていくと良いのでしょうか?
いくつかの工夫をご紹介します!

● 投げてもいい物をあえて用意する!

「投げる」という動きを完全に止めるのではなく
クッションボールや新聞紙ボールなど
安全に投げられる物を用意して「投げたい欲求」を満たすのも一つの方法です!

決められた場所だけで遊ぶルールをつくってもいいですね!

● おもちゃの使い方を一緒に遊びながら伝える

遊びの中で「こうやって動かすと面白いね!」「こんなふうに並べてみようか!」など
楽しい代替行動を提案していくことで
自然と投げる回数が減っていくこともあります!

無理に止めさせるよりも
一緒に「別の遊び方」を見つけることがポイントです!

● 落ち着ける環境をつくる

周囲がにぎやかだったり
感覚的に過敏なお子さんにとって刺激が強すぎると
気持ちが高ぶって思わず投げてしまうこともあります

そんなときは
静かな空間で遊んだり
クッションや布などの固有感覚を満たすアイテムを取り入れて
安心できる環境を整えることも大切です!

おわりに

「おもちゃをすぐに投げてしまう」という行動には
単なるわがままやいたずらではなく
子どもなりの理由や背景があることがほとんどです!

感覚・発達・関係性といった多角的な視点からその子を見つめることで
無理に抑えつけるよりも
もっとその子に合った関わりが見えてくることもあります!

子どもは日々変化していくもの!
「今この時の姿」と向き合いながら
少しずつ一緒に成長していけたら素敵ですね!

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