おもちゃの取り合いや順番待ちのトラブルはよくある子育ての悩みですよね
特に発達にでこぼこがあるお子さんや成長がゆっくりなお子さんにとって「貸す」「待つ」「譲る」などのやりとりはとても難しいことです!
でもそれは「わがままだから」ではなくて
ちゃんと理由があることが多いんです!
この記事では作業療法の視点から
貸し借りや順番が難しい子への関わり方や家庭でできるサポートをご紹介します!
なぜおもちゃの貸し借りがむずかしいの?
まず知っておきたいのは
子どもは「相手の気持ち」や「順番を守る」という考えを
自然に理解できるわけではないということです!
特にこんな背景がある場合にはよりむずかしく感じやすいです
• 感情のコントロールがまだ発達途中
→ 欲しい気持ちが高ぶると我慢できない
• 見通しを持つのが苦手
→「終わったら貸してもらえる」が理解しづらい
• 言葉でやりとりするのが苦手
→「かして」「まってて」が言えず行動で表現してしまう
• 感覚の偏りがある
→ そのおもちゃじゃないと落ち着かない などのこだわりも!
おもちゃを貸したくないのは
「その子にとってはすごく大事な安心アイテム」だったり
「やっと手に入れた嬉しいもの」だったりします
大人にとっては小さなことでも
子どもにとっては心を揺さぶられる大きな出来事なんですね!
どうやって関わればいい?作業療法の視点からのヒント
じゃあどう関わればいいのか
作業療法的な視点で大切にしたいポイントをご紹介します!
① わかりやすく具体的に伝える!
「ちょっと待ってね」「後でね」などのあいまいな表現は子どもには伝わりにくいです!
タイマーを使って「3分経ったら交代しようね」と伝える
視覚的に見える形にすることで理解しやすくなります!
他にも
「◯◯ちゃんが3回すべったら次は△△くんね!」など
具体的なルールにすると納得しやすくなることもあります!
② 気持ちに共感する言葉をかけよう!
取り合いが起きたときにすぐ「ダメでしょ!」と止めるのではなく
まずは「遊びたかったよね」「今使ってたんだもんね」と共感の声かけをしてあげましょう!
気持ちを受け止めてもらうことで
次の行動に移る準備ができる子もいます!
③ 順番遊びやごっこ遊びで自然に学ぶ
「かして」「いいよ」「まだ使ってるの」などの言葉やルールは
実際のやりとりの中でこそ身につくものです!
家庭での遊びの中でぬいぐるみや人形を使ったごっこ遊びなどで
やさしく貸し借りを練習していくのもおすすめです!
④ 本人の発達段階に合った期待を!
「もう◯歳だからできるはず!」と思いたくなることもありますが
その子の発達段階に合っていないとどちらも苦しくなります
無理に「貸さなきゃだめ!」としなくても
まずは「ちょっとだけ触らせてあげる」など
できる範囲での関わり方からスタートしましょう!
おわりに
~社会性の育ちは時間がかかって当たり前!~
貸し借りや順番を守るというのは
社会性が少しずつ育っていく中で身についていくものです!
うまくいかない場面があっても
「気持ちが強すぎたんだな」「まだ難しいんだな」と受けとめて
その子に合ったサポートや工夫を続けていけたら素敵ですね!
大人にできることは
子どもたちが人とのやりとりを少しずつ楽しめるように
安心できる関わりを重ねていくことです!
ぜひ無理せず ゆっくりペースで応援していきましょう!
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