話題になっているニュースとは？
最近アメリカで、妊娠中に使用される鎮痛薬「タイレノール（アセトアミノフェン）」と自閉症リスクの関連について大きな注目が集まっています
米国保健福祉省のロバート・F・ケネディJr.長官が、妊娠中の鎮痛剤使用と葉酸不足が自閉症の発症に関連する可能性があると報告を準備していると報じられました
このニュースの影響で、タイレノールを製造するケンヴュー社の株価は一時9％以上も下落するなど経済的にも大きな波紋を呼んでいます
科学的な研究から見えること
関連があるかもしれないとする研究
- マウントシナイ医科大学は46件の研究をまとめたレビューを発表し、妊娠中のアセトアミノフェン使用と自閉症やADHDのリスク増加に関連がある可能性を示しました
- 酸化ストレスやホルモンへの影響、遺伝子発現の変化といったメカニズムも報告されています
- 他の研究でも「最低限の量を短期間にとどめることが望ましい」と慎重な使用が呼びかけられています
因果関係は認められないとする研究
- スウェーデンで250万人を対象に行われた大規模調査では、きょうだいを比較した結果、使用と自閉症・ADHDの因果関係は認められないとされました
- 権威ある産科医療団体「SMFM」も「現在のところ因果関係は証明されていない」とし、発熱や痛みを放置すること自体が母体や胎児にとってリスクと強調しています
- 自閉症科学財団も「証拠は限られており結論を急ぐべきではない」と注意を呼びかけています
まとめ｜どう受け止めればいいのか
妊娠中のタイレノール使用と自閉症リスクについては、「関連を示す研究」も「因果関係なしとする研究」も両方存在しています
現時点で医学的に明確な結論は出ていません
そのため妊娠中に痛みや発熱がある場合は、自己判断せず主治医と相談しながら必要なときだけ慎重に使用することが大切です
不安をあおる報道もありますが、薬を避けることで別のリスクが高まることもあります
正しい情報を整理しつつ、安心できる形で妊娠期を過ごしていきたいですね
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