子どもの育ちを見ていると
「これができた!」「まだこれはできないかも…」
そんな風に“できる・できない”に注目しがちです
でも、発達がゆっくりな子にとっては
「安心して過ごせるかどうか」が
その子の力を発揮できるかどうかに大きく関わってきます
この記事では、発達がゆっくりな子が“安心して育つ”ために大切な環境づくりについて
作業療法士の視点からお伝えします!
なぜ「安心できる環境」が大切なの?
たとえば、あなたが初めての場所に行ったとき
- 周りの人がイライラしている
- ルールがよくわからない
- 静かにしなきゃと思うけど緊張して動けない
そんなときに本来の力を出せるでしょうか??
子どもたちも同じです
特に、感覚が敏感だったり
初めてのことに不安を感じやすかったりする子は
「環境」そのものがハードルになることがあります
安心できる環境とは?
「安心できる」とは
決して“甘やかす”という意味ではありません
- 自分のペースを尊重してくれる
- 失敗しても責められない
- 周りの大人が落ち着いている
- 見通しが持てる
- 「こうしていいよ」が明確にある
こんな環境があると
子どもたちは自分の力を試そうとし始めます
特に発達がゆっくりな子にとっては
“挑戦する気持ち”が育つための土台となります
作業療法士としてよくある場面
わたしが支援の中でよく見るのは
「できないことを何とかさせようとがんばってるけど
そもそもその場に安心できていない」
というケースです
- 指示は聞こえてるけど動けない
- 座ってるように見えて実は緊張でいっぱい
- 急な変化にびくびくしてしまう
こんなとき、まず整えるべきは
その子が「落ち着いていられる」状態をつくることなんです
家や園・学校でできること
家庭や保育・教育の現場でも
大がかりなことは必要ありません
- 「無理に急がせない」
- 「一緒にやってみようと声をかける」
- 「今日は○○をするよ、と事前に伝える」
- 「嫌がったら“どうしたい?”と聞いてみる」
小さなことでも
その子の「わかってもらえた」が積み重なると
安心感はどんどん育ちます
おわりに~“安心できる環境”は成長の土台~
“できる・できない”に目がいきがちな毎日ですが
「この子はここで安心できているかな?」
そんな視点を持ってみるだけで
関わり方が変わってくることもあります
発達がゆっくりな子にとって
安心できる環境=挑戦する力が育つ場所です
一歩ずつ
その子のペースで進んでいけるような環境づくりを
一緒に考えていけたら嬉しいです!
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